『奇跡の指輪』
もう見つかることはない筈の指輪が見つかった実話です。
先日、日曜日午後にご来店のお客様から、
お帰りになって30分後に
「部屋に指輪が落ちていないか調べていただけますか?」
と電話がありました。
すぐに部屋の隅々を探しましたが指輪は見つかりませんでした。
そして無かった旨を伝えて電話を切りました。
が、お客様は諦めきれなかったんでしょうね。
ほぼ閉店時間(と言っても、まだお客さんはいました)に
もう一度電話があり、
「店内か玄関あたりに落としたような気がするんです。」
「もし見つけたらご連絡お願いします。」
と依頼がありました。
玄関前はまだ捜していなかったので、
すぐに玄関周辺を捜してみました。
しかし、指輪らしいものは落ちていませんでした。
そして、翌日月曜日にもう一度、店内をくまなく捜してみました。
やっぱり見つかりませんでした。
絶対に店内には無いことを確信しました。
そしてメールにて
「店内には落ちてないと思います」
「でも必ず見つかることを願っています」
ということを伝えました。
そのメールに対する返事には、
どうしてもまだ諦めきれない気持ちが伝わってきました。
無くした指輪がとっても大事な指輪だったことを実感しました。
私としては
「何とか見つかるといいけど・・・」という思いと
「ほぼ無理だろうな・・・」という現実感がありました。
でも奇跡が起きたのです。
火曜日の午後、自転車でご来店になったお客様がお帰りの際、
自転車を道路に下してあげたのですが、
タイヤの空気が少なかったので、
バルブを交換して空気を入れてあげました。
そしてお客様を見送った後に奇跡が起きました。
足元に指輪が落ちていたんです。
自転車のお客様の指輪かと思って、すぐに電話確認したところ
「落としていない」と返答がありました。
「もしかして・・・」と思って、先日、指輪を無くしたお客様に
メールで連絡し、写真を送ったところ、
な、な、なんと、正に捜していた指輪だったんです。
店舗前の道路は車の往来は多くありませんが、
人や自転車の動きの多い小路なので
あっちこっち飛ばされながら、
奇跡的に店舗前に辿り着いたのだと思います。
そして絶妙なタイミングで見つけることができたのです。
あと数十秒、発見が遅れていたら、
またどこかに蹴飛ばされていたかもしれません。
そういえば、月曜日の午前中は大雨も降っていましたから
側溝の穴に吸い込まれていた可能性も高かったわけです。
とにかく、信じられないくらい低い確率で
見つけることができたんだと思います。
無くした指輪はお客様の結婚指輪でした。
諦めきれなかった理由がわかりますね。
そして落としたと思われる最有力の場所が、
冷静に記憶をたどったところ、
府中街道を越えた駅寄りの場所らしいのです。
50m以上離れたところに落ちた指輪が
48時間の時間をかけて
府中街道も横切って
ちょうど店舗前まで辿り着き
偶然、私が見つけてしまう!
こんなミラクルって起きるんですね。
今日、午後一にお客様がご来店になり、指輪をお渡ししましたが
本当に心から喜んでくれました。
私もこんな奇跡に巡り合えたことや
お客様と一緒に喜びを分かち合えたことに
幸せを感じてしまいました。
追伸)
「お礼に」ということで和菓子をいただきました。
これからご来店になるお客様に
「お茶菓子」としてお出ししようと思っています。
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